「北枕」の言い伝えの由来
「北枕はダメ」。日本で育てば一度は聞く言い伝えです。由来は、お釈迦さまが入滅のとき頭を北に向けていたという故事。そこから、亡くなった方を北枕で安置する習わしが生まれ、「生きている人は避けるもの」とされてきました。
つまり北枕のタブーは、仏教文化に根ざした日本の習俗。世界共通の禁忌ではなく、たとえばインドでは北枕を避ける理由も違えば、気にしない文化圏もたくさんあります。
風水では、北枕はむしろ吉?
興味深いことに、風水や東洋の養生の考え方では、北枕を良い向きとする見方が根強くあります。
| 向き | 風水的な読み |
|---|---|
| 北枕 | 気の流れに沿う安眠の向き。金運・健康運を養うとも |
| 東枕 | 朝日とともに目覚める成長の向き。若さと仕事運 |
| 南枕 | 直感と人気の向き。ただし気が高ぶりやすいとも |
| 西枕 | 落ち着きと熟睡の向き。実りの気 |
「頭寒足熱」や地磁気との関係を根拠に挙げる説もあります (科学的な決着はついていません)。少なくとも、北枕を恐れる理由はない、とは言えそうです。
向きより、環境
よくある質問
結局、どの向きで寝るのがいちばん良いのですか?
「よく眠れる向き」が、あなたにとっての正解です。試せる環境なら、一週間ずつ向きを変えて寝起きの体感を記録する「寝る向き実験」も面白いですよ。方角の意味は、変えた気分を後押しする物語として使う。それが言い伝えのいちばん健やかな使い方です。
家族が北枕を気にして反対します
文化的な感覚は、理屈より根が深いもの。無理に説得するより、「風水では安眠の向きらしいよ」と軽く紹介しつつ、気にする人の寝室では習わしを尊重する、で良いと思います。寝る向きより、家族の気持ちの穏やかさのほうが、よほど安眠に効きますから。







