処暑は「暑さの店じまい」

処暑 (しょしょ) の「処」には、止まる・落ち着くという意味があります。つまり処暑は、「暑さがおさまってくる」ころの節気。夏がゆっくりと店じまいを始める時期です。

日中はまだ暑くても、朝夕の空気に涼が混じり、夜には虫の声。熱帯夜から解放される日が増え、体がほっとひと息つけるようになります。

処暑はいつ? 自然の様子は?

処暑は毎年 8 月 23 日ごろ (年により 1 日前後)。

七十二候では「綿柎開 (わたのはなしべひらく)」——綿を包むがくが開くころ。稲穂が実りはじめ、台風が近づきやすい「二百十日」も間近。夏と秋が席を交代する、変わり目の二週間です。

夏の疲れの精算リスト

処暑は、夏に借りた体力と気力を返す「精算期」です。頑張った夏のツケを、秋に持ち越さないために。

  • 睡眠を 30 分多めに — 熱帯夜で削られた分の返済を最優先
  • 胃腸をあたため直す — 冷たいもの続きだった内臓に、温かい汁物と発酵食品を
  • 湯船を復活させる — シャワーで済ませた夏の分、ぬるめの半身浴でリセット
  • 予定の「秋バテ予防枠」を作る — 9 月の前半に、あえて予定のない週末を確保
夏の疲れは、涼しくなってから出ます (秋バテ)。処暑のいたわりは、未来の自分への仕送り。「もう平気」と飛ばさないのが、季節の変わり目の知恵です。

よくある質問

秋の夜長の入り口は次の節気、白露です。

二百十日とは何ですか?

立春から数えて 210 日目 (毎年 9 月 1 日ごろ) の雑節で、台風が来やすい農家の厄日とされてきました。稲の開花期と台風シーズンが重なるための、先人の警戒メモです。現代のわたしたちにとっては、防災用品の点検日にちょうどいい目印。処暑のいたわりとセットで、備えの見直しをどうぞ。

夏の間にやり残したことが多くて焦ります

夏の宿題を 8 月 31 日に嘆くのは、日本の夏の伝統ですが (笑)、大人の夏にやり残しの罰はありません。リストを「秋に持ち越すもの」と「来年の夏に返すもの」に仕分けるだけで、焦りは計画に変わります。海に行けなかった悔しさは、来夏の最高の予約金です。